経営する会社を長男に任せたいとき
会社を経営している方にとって、ご自分の亡き後、会社の経営権を誰に相続させるかということは重大な問題です。
株式を特定の相続人に集中して相続させることにより、会社経営権をその相続人に委ねることは可能です。
ただし、実際にその会社の代表取締役に就任することができるか否かは、会社内部で株主総会の決議や取締役会の承認などを経る必要があるため、遺言で代表取締役を指定する、ということはできません。
遺言書サンプル
ここでは、事例に応じた遺言書のサンプルをご紹介します。
自筆証書遺言を作成する場合にお役立てください。
ただし、遺言の内容は故人の最終意思を遺すことが第一の目的ですから、あくまでも参考程度にとお考えください。
遺 言 書
私は、次のとおり遺言する。
1、私は、私が有する株式会社田中商事(本店 埼玉県熊谷市本町○丁目○番○号)の株式50,000株をすべて長男田中○男に相続させる。
2、他の相続人は、長男○男を株式会社田中商事の代表取締役として選任し、○男を盛り立てて今後も会社経営に協力して欲しい。
※代表取締役の選任は、株主総会または取締役会等で決定するので、あくまでも遺言者の希望として記載します。
3、この遺言の遺言執行者として、下記の者を指定する。
埼玉県東松山市箭弓町二丁目2番12号山口ビル3階
司法書士 田 中 聖 之
(以下、省略)
私は、上記のとおり遺言したので、全文を自書で書き下ろし、署名押印する。
平成○年△月□日 ※日付は必ず必要です。
埼玉県東松山市○町○丁目○番 の自宅にて
遺言者 田 中 ○ 郎 印 ※印鑑はなるべく実印を使用します。