故郷の地方公共団体に財産を寄付したいAさんの場合

Aさんは東北生まれの東北育ち。

15歳で東京の会社に集団就職し、以後50年以上、埼玉の地で家族とともに平凡ながらも幸せに暮らしてきました。

妻Bさんは数年前に亡くなりましたが、子供たちの仲も良く、特に心配なことはありません。

ただし、唯一気がかりなのは、生まれ故郷の東北の町が、先の大震災で大きな被害に遭い、今も多くの地元の方が苦しんでいるということです。

「自分にも故郷のために何かできることはないだろうか?」

そんな自問自答の毎日だそうです。

とはいえ、年金と今までの蓄えで生活費を賄う今の生活では、貯金を切り崩してまで」まとまった金額を寄付したりすることには、一抹の不安があります。

問題点と解決方法

Aさんのように、地方公共団体、信仰する宗派のお寺や教会、お世話になった学校などに財産を寄付したいという方は少なからずいらっしゃいます。

しかし、現実には、Aさんのように、今後の自分の生活のことを考えると、どれだけ将来に備えてお金を残しておけば良いのかを現時点では判断することができないという理由から、寄付することに踏み出せないという方が多いのです。

このようなケースでは、ご自分の亡き後、遺産の中から必要な債務(病院の治療費、葬儀費、税金など)を支払い、法定相続人にも一定の財産を相続させるとした上で、地方公共団体などに財産を寄付(遺贈)するという内容の遺言書を作成すると良いでしょう。

なお、具体的な手続をスムーズに行うことができるようにするため、遺言書の内容を実現するための遺言執行者を選任しておきます。

ポイント

  • 地方公共団体等に財産を寄付する遺言書も有効です。
  • 遺言で寄付すれれば、自分の生きている間に財産を切り崩してまで寄付する必要はありません。
  • 遺言書で遺言執行者を指定しておきましょう。
  • 遺言書は、元気なうちにしか、書けません。
 

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