不仲の兄弟を持つAさんの場合
Aさんには、妻Bさんと、長年の間、不仲になってしまっている長男Cさんと二男Dさんの二人の子供がいます。
実は、長男Cさんは前妻との間の子であり(二男Dさんは妻Bさんとの間の子)、長男と二男の母親は違うのです。
このことが直接の原因かどうかは分かりませんが、今後も、関係の修復は期待できそうもありません。
また、長男Cさんは、後妻であるBさんのことも快く思っていないようです。
そんな中、Aさんが亡くなり、予想どおり、Cさん対BさんDさんという構図の相続争いが起こってしまいました、
Aさんは生前遺言書を作成していませんでした。
問題点と解決方法
Aさんのように、すでに相続人間の関係に不穏なものが感じられる場合には、すぐにでも遺言書を作成しておくべきです。
本人が生きている間に良い関係性が築けていない相続人が、本人の死後、急に仲良くなることなど、まずあり得ません。
このようなケースでは、それぞれの相続人の置かれた状況を考慮し、たとえば不動産は現状そこに住んでいる相続人に相続させ、他の相続人には預金などの財産を相続させる遺言書を作成するのが良いでしょう。
なお、その際には、各相続人の遺留分についても配慮することと、具体的な手続をスムーズに行うことができるようにするため、遺言書の内容を実現するための遺言執行者を選任しておきます。
ポイント
- 相続人が不仲の場合は、遺言書を書きましょう。
- 遺言書の作成に当たっては、遺留分に配慮しましょう。
- 遺言書で遺言執行者を指定しておきましょう。
- 遺言書は、元気なうちにしか、書けません。
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