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協議がまとまらないとき

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遺産分割協議がまとまらないとき

遺産分割協議は、相続人全員の合意がなければ成立しません。

100人の相続人がいるとして、そのうちたった1人だけでも同意しない相続人がいるのであれば、他の99人が同意していても、遺産分割協議は成立しません。

一見、民主主義的ではないような気もしますが、少数意見が無視されるのではかえって公平ではない場合もありますから、そういった観点からすれば、納得できる決まりです。

そして、通常の相続人同士の話し合いによって遺産分割について意見がまとまらない場合、まずは家庭裁判所に『遺産分割調停』を申し立て、調停によって解決を図ることになります。

遺産分割の調停では、申立人と相手方とは、期日を定めて家庭裁判所に呼び出されますので、必要書類を用意して本人が家庭裁判所に出向くことになります。

そして、実際の調停の場では、調停委員会が双方から事情を聴いた上で、納得できる解決策を見出していきます。無事に合意ができた場合には、調停が成立し、事件は終了となり、作成された調停調書によって、各相続人は遺産分割の手続を行うことになります。

万一、調停がまとまらなかった場合(調停不成立)、自動的に『審判』に移行します。

この審判においては、調停のときのように相続人同士の話し合いが行われることはなく、家庭裁判所が公平に配慮した上で、審判を下して強制的に遺産分割をします(家庭裁判所の下した審判に不服がある当事者は、即時抗告という不服申立の機会は与えられます)。

なお、通常の金銭をめぐるトラブルなどの場合には、調停を申立てたりせず、いきなり相手方を訴えるという方法をとることもできますが、遺産分割の場合には、まずは必ず調停を申立て、調停が不成立の場合に限り、審判に持ち込むことができるものとされています。

 

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