贈与契約書の書き方
これまで、何度もご紹介したとおり、贈与契約は意思の合致により成立し、契約書の作成は必須ではありません。
しかし、書面によらない贈与は取消し(撤回)の可能性や、税務当局から疑義を持たれるおそれなどもあるため、客観性のある贈与契約書を作成しておくべきでしょう。
そこで、贈与契約書の書き方についてご紹介します。
贈与契約書の書式については、特に法律上の定めはありません。
もともと、契約書を作るかどうかも自由なのですから、書式に決まりがないのは当然ですね。
贈与契約書の作成は、遺言書の場合と異なり、自筆で書くことも用件とはならず、パソコンで作成しても問題ありません。
ただし、後日の争いを防止する、という観点から、贈与契約の当事者の署名と契約の日付だけは、自筆で記入するとよいでしょう。
署名や日付の部分までパソコンで作ってしまっては、『本当に本人が作成した贈与契約書なのか?』『本当にその日に作成された贈与契約書なのか?』といった疑義が生ずる可能性があるうからです。
また、贈与契約書には、押印の必要性もありませんが、客観的な証拠を残す、という贈与契約書作成の趣旨を考えると、実印で押印をする、というのが好ましいでしょう。
贈与契約書に記載すべき内容については、次の事項を簡潔に記載すれば良いでしょう。
- いつ贈与するのか
- 誰が誰に贈与するか
- 何を贈与するか
- 贈与するための条件(負担)について
- 贈与する方法(振込先など)
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